公共人材の育成

時代の先駆者に必要な能力(Enabler-ship)を身につけるプログラム

「社会システム・デザイン」演習

“Leadership”から“Enabler-ship”へ

「社会システム・デザイン」 演習

新設の背景

欧米先進諸国に「追いつけ追い越せ」で戦後の経済成長を遂げてきた日本。
今や経済・社会が成熟し、少子化やグローバル化の進展、貿易や安全保障環境の変化など、新たな課題に直面しています。

こうしたなかで、激化する国際競争に勝ち残るためには、他国の後追い状況から脱却し、世界を牽引するイニシアティブを発揮していく必要があります。
そのためには、これまでの常識では考えられない出来事がめまぐるしく展開する状況においても、その表面的事象に振り回されることなく、本質を的確に掴み取り、他に先駆けて課題を設定し、課題解決にむけて世界をリードできる幅広い教養と高度なスキルを持った人材が必要です。
日本生産性本部は、経済界、労働界、学識者の三者により構成され、生産性運動65周年を迎える2020年にむけて、設立当時に匹敵する決意のもと、日本の経済社会の立て直しにむけたさまざまな活動を推進しています。
第1次中期運動目標「人口減少下の新たな生産性運動の基盤整備」の大きな柱の1つ「日本の人材戦略の再構築と中核人材の育成」の一環として、上述の課題認識のもと、次代を担う公共人材の育成をめざした「社会システム・デザイン」演習を立ち上げます。

  • Enabler-ship(イネーブラーシップ)とは先駆的事象を発見して周囲に明確に説明し、実現しやすいシステムをセットアップする能力
Aim

ねらい

本プログラムでは、社会を変革する先駆的な構想を、具現化し、実現に導ける(=Enabler-shipのある)人材を育成します。
そのために必要な3つの高度スキル「システム」「デザイン」「マネジメント」を養います。システムとは世の中を動かしている仕組みです。社会をシステムの集合体と捉えるシステム的発想力、構想を具現化するデザイン力、そして構想を実現させるためのマネジメント能力の3つの高度スキルを身体知として習得できるよう訓練します。
ただし、成果は与えられるものではなく、一人ひとりが創り上げていくものです。積極的な問題提起や発言を行うなど、プログラムをより充実したものに高めることが参加者には求められます。

Feature

特長

次代の先駆者へむけての先見性獲得

2020年 「社会システム・デザイン」演習

開催概要
日程
2020年1月~2021年1月 原則 毎週月曜日 9:30~11:30
  • 詳細日程は別途ご案内します。
対象
民間企業、各省庁などの公的機関で、各組織の枠を越えて、イノベーションの創出や、新たな社会システムの創出を担うことを期待されている選抜人材
会場
日本生産性本部 経営アカデミー
東京都千代田区丸の内1-6-2 新丸の内センタービル6階 (JR 東京駅 丸の内北口 徒歩3分)
参加費
50万円/人(税別)
  • 参加費とは別に、プログラムを運営・維持するための費用をお願いしています。
Trainers

主な講師陣

氏名 所属・役職
コーディネーター 横山 禎徳 社会システムズ・アーキテクト
講師 山本 修 ユニゾン・キャピタル株式会社/パートナー
講師 加茂 正治 マッキンゼー・アンド・カンパニー
/チーフ・クライアントサービス・オフィサー、パートナー
講師 原 辰徳 東京大学大学院 工学系研究科
/品質・医療社会システム寄付講座 主幹研究員
Program

プログラム概要

本プログラムでは、以下の講義および演習を通して「システム」「デザイン」「マネジメント」の各高度スキルを別々に訓練し、理解・習得した後、それらの高度スキルを統合して総合演習に取り組みます。

講義内容 演習
20年1月 開講
  • 「社会システム・デザイン」概要
(個人ワーク+ディスカッション)
1〜2月 マネジメント①
  • 戦略立案の基礎、分析の知恵とコミュニケーションの規律
  • ソリューション・スペースの意味と役割
各種分析手法
戦略立案
2〜4月 システム
  • 社会をシステムの集合として理解
  • システム負荷の軽減と改善の視点
  • エコシステムという新たな展開
  • システム的思考の基本と広がり

(個人ワーク+ディスカッション)
悪循環を描く
中核課題の発見
良循環の創造
良循環からのサブシステムの抽出
サブシステムに対する行動フロー

  • 各ステップを繰り返し訓練する。
    また、次のステップに進んでも、何度も繰り返し考え直し、前ステップを再考するなど、各ステップを何度も往復しながらアウトプットを練り上げる
4〜6月 デザイン
  • 「問題の裏返し」ではない解の追求
  • 統合解(インテグレーション)の提示
  • 過去にとらわれない不連続の演出
  • CRD(Corporate Relationship Design)と交渉の知恵
  • システムとしての組織デザイン
6月 マネジメント②
  • 不完全情報での意思決定
  • ダイナミックな状況対応
  • 日常業務でない戦略的意志
  • プロフェッショナリズムなど、その他の「社会システム」課題
7月 プレ
総合演習
  • 分析、思考、統合解(インテグレーション)
    (悪循環の描出から行動フローまで)
8〜12月 総合演習
  • 「社会システム・デザイン」
    • 雑多な現象の中での洞察能力を訓練し、
      社会からデザイン可能な部分を取り出しテーマ化
    • 悪循環を繰り返し描き、これまで明確になっていない「中核課題」を発見し定義
    • 悪循環の裏返しでない、中核課題から発想した新たな良循環の創造
    • 良循環の「駆動エンジン」としてのサブシステム群をツリー状の行動フローとして記述

(官民混成チームによるグループワーク)
チーム編成
テーマに関する情報収集
テーマ選定
悪循環・中核課題検討
良循環・サブシステム検討
行動フロー検討

21年1月 終講 発表会  
  • 詳細日程は、別途ご案内します。
  • 世界を変えるアイデアをもつリーダーとの対話を検討しています。
  • 演習テーマは各社会システムに加え、各講義に付随するケースも予定しています。
    社会システムテーマ例:住宅供給システム、医療システム、原発システム、ライフステージ・マネジメント・システム
  • 日程、講師、講義内容、演習テーマについては、進捗状況などにより変更になる場合があります。
お問い合わせ先

日本生産性本部 経営アカデミー

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    (時間外のFAX、メールなどでのご連絡は翌営業日のお取り扱いとなります)